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築30年のマンション1室のリノベーション。
60㎡の中で、４人家族が最大限の広がりを感じながら、プライバシーも確保された暮らしが求められた。
既存の住戸プランである直線の廊下から個室や洗面室へアクセスし、居間が一番奥にあるといった一般的な平面構成に対して、大掛かりに再構築するのではなく、少しの変化で大きな変化をもたらすことができないかと考え、玄関から居間までの数メートルの直線廊下を「く」の字型の廊下とし、最大で1200mmまで拡幅させた。
「く」の字とすることにより、玄関の扉を開けた際に、認識することができるはずの居間の
姿がつかめず、回り込む自然光によって更なる奥行きを感じる廊下とした。
また、拡幅させたことにより、通過するだけの廊下が多目的な空間と変化し、リビングの拡張が可能となった。
仕上げは、それぞれの場所に階層性を与えないよう、ラワン合板と元々の構造体のみとし、空間の均質化を図った。